MOBIO-Cafe開催案内

【MOBIO-Forum】2023/03/22(水) 14:00〜 16:30

MOBIO産学連携オフィス テーマ別合同シーズ発表会 「DX編」

DX時代、アカデミアの研究シーズをを見逃すな!

今年度最後のシーズ発表会は「DX化のヒントとなる大学研究シーズ」をご紹介。

中小企業、地方企業もデジタル化が必須となった昨今。
大学シーズを活用したDX推進のヒントをご紹介します。


【日 時】令和5
322日(水)14:00~16:30(13:30受付開始)

      ◆ シーズ発表(14:00~15:50)◆ ポスターセッション(15:50~16:30) 

【場 所】クリエイション・コア東大阪 南館2階 産学連携オフィス セミナールーム

【定 員】30名(先着順・要事前申込)

【対 象】ものづくり中小企業等

【参加費】無料
【申 込】https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=40163

【主 催】MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)

【共 催】東大阪市、公益財団法人東大阪市産業創造勤労者支援機構

【問合先】MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)担当:志岐、山田、佐々木

     TEL:06-6748-1054 E-mail:mobio_gijyutsu@obda.or.jp


【プログラム】

14:00 開会挨拶

14:05 シーズ発表(1)
    「人工知能を用いた汎用カメラによる昼夜24時間の交通量常時観測システム」
    大阪産業大学 工学部 都市創造工学科

    准教授 姜 文渊 氏


14:50 小休憩


15:00 
シーズ発表(2)

    「協働ロボット構築コスト削減のための非専門家向け電子マニュアルの開発」

    兵庫県立大学 大学院情報科学研究科 社会情報科学部
    産学公連携本部DXサポートセンター長 笹嶋 宗彦 氏


15:50 
名刺交換・ポスター展示、個別相談会

16:30 閉会

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シーズ発表(1)の詳細

<タイトル>
人工知能を用いた汎用カメラによる昼夜24時間の交通量常時観測システム
<発表者>

姜 文渊 氏
大阪産業大学 工学部 都市創造工学科 准教授

研究室・技術シーズ URL

<経歴>
2017年関西大学先端科学技術推進機構特別任命助教、2021年同特別任命准教授。
2022年大阪産業大学工学部准教授。
MMSの点群データ、画像処理に関連する研究に従事。
<特許>
なし

<研究シーズの概要>

我が国では、道路の交通状況を把握するために、自動車交通量調査が実施されている。昨今では、作業の効率化や省力化のために映像から交通量を計数する技術が非常に注目されており、多数の技術が開発されている。しかし、交通量調査は様々な現場や天候下において昼夜を問わず24時間実施されることもあるため、既存技術には実務で必要とされる計数精度に至っていない課題がある。そこで、本研究では複数の人工知能手法を組み合わせて適用することで、実務に適用可能な24時間交通量調査技術を開発した。

<研究シーズの特長>
本研究で開発した技術は、異なる車種の各部位の位置関係が異なることに着目し、車両の部位を認識することで、高精度な車種分類を実現した。また、深層学習を用いて、夜昼変換することで、夜間における計測の高精度化を実現できた。

<想定される用途>

・交通量調査業務


シーズ発表(2)の詳細

<タイトル>
協働ロボット構築コスト削減のための非専門家向け電子マニュアルの開発

<発表者>

笹嶋 宗彦 氏

兵庫県立大学 大学院情報科学研究科 社会情報科学部

産学公連携本部DXサポートセンター長

<経歴>

博士(工学)、(株)東芝、大阪大学、(株)YMP-Mundusを経て2018年1月から兵庫県立大学。2021年10月から現職 専門は知識工学、オントロジー工学。

<特許>

なし

<研究シーズの特長>

どの現場にもほぼ例外なくマニュアルがあり,それがあれば製造や作業の手順は保存され,再現できると考えがちであるがそうではない.

実際は,同じマニュアルを参照して同じ企業で製造しても,不良品の発生率や,そもそもの製品の出来栄えが,製造する人によって異なる.

現場のマニュアルは,その現場で働く,いわばその作業の専門家が利用することを想定して作られているために,専門家の間で常識であることについての記載が無いことである.

現場のマニュアルに暗黙知が記載されていないことは,DXが進まない原因となってしまっている.

協働ロボットとは,人間が働く現場で,安全柵なしで人の作業を支援できるロボットのことである.

しかし協働ロボットは,導入のコストが高いため,現状では普及が進んでいない.

中小企業では,製造ラインの変更が頻繁に発生するため,その変更の度に協働ロボットをメンテナンスする必要があり,更にコストがかさんでしまう.

そこで,筆者らは,協働ロボットの導入コストを下げることを目的として,非専門家でも理解可能で,専門家と同じ作業ができるようになるためのマニュアル,すなわち,非専門家向けマニュアルの研究を進めている.非専門家向けマニュアルがあれば,一般の企業が,SIerへあまり頼らずに,自分たちの手で協働ロボットを導入できるようになる.また,この仕組みを実現できれば,協働ロボット導入のコストから,SIerへの支払い分を削減できるため,より多くの現場が,協働ロボットを導入できるようになり,協働ロボットの普及と,DXの進展に繋がるのではないかと期待している.

本講演では,現場ノウハウを活用するために獲得,保存することの難しさと,筆者らが現在取り組んでいる協働ロボット組立の分野における非専門家向けマニュアルの作成と,期待されるDXについて,狙いと現状を説明する.

<想定される用途>

本講演で紹介するのは,製造,物流,医療,看護など様々な現場を対象に,専門家のノウハウを保存し,新人の教育や技術の伝承に用いることができる電子マニュアル構築技術である.

構築方法について概略を説明する.現場で用いられているマニュアルは,媒体が紙であったり電子であったりと様々であるが,何でも良いのでそうした現場マニュアルをもとに,知識工学の技術を用いて現場の作業手順を構造化する.非専門家にとって分かりにくいところ,すなわち,専門家だけが知識を持っていて,マニュアルに明示的には書かれていない知識をそこに補うことで,非専門家が読んでも理解して作業することができる,非専門家向けのマニュアルとなる.

非専門家向けマニュアルには,専門家の持つノウハウやコツが,構造化されて表現されているため,初学者でも作業を理解することができ,専門家と同じ品質で作業をすることができる.兵庫県小野市のiCOM技研株式会社の協力の下,協働ロボットの組み立て作業を対象にして非専門家向けマニュアルを構築し,ロボットに関する専門知識のない大学生や一般社会人を対象に実証実験を行ったところ,89%〜100%の作業成功率を達成することができた.

<想定される用途>

現場ノウハウの保存と教育

マニュアルのデジタル化による構築コスト削減


【ポスターセッションについて】

シーズ発表に関するパネル等の展示を行います。

各発表者がブースにて対応しますので、お気軽にご覧ください。
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