切削技術を生かした「ミニチュアバルブ」の製造・販売を主要製品とし、ソーラー電池や太陽熱温水器に使用できる架台で業容を拡大した同社は、現在、オンリーワンの「焼結金属」に注力する。
焼結金属の開発は、昭和55年、コンプレッサーの排気消音器のフィルター用に利用したことからスタート。独自の「同時燃焼」では、焼結部と金属部を溶接に頼らない一体化製法を確立し、品質の安定や短時間での製作、コストダウンなどさまざまなメリットを生み出す。平成25、26年には研究開発機能の強化のため、新素材開発用焼結機を相次いで導入。現在はチタン、銅、ニッケル、アルミニウムといった金属やセラミックス、ガラスなどの非金属まで、15種類の素材を焼結処理できるなど、日本国内でも圧倒的な加工能力を誇る。
「遊び心を忘れずに独創的な発想で常に挑戦する」がモットー。顧客の問い合わせには初めての素材であっても、断ることなく真摯に対応する。また工学博士をはじめとするアドバイザーから技術支援を受けられるのも同社の強み。そのノウハウと技が結集した「焼結金属フィルター」は、日本初の水素ステーション用ガス漏れガス検知警報器や、宇宙航空研究開発機構「JAXA」に納入した人工衛星・探査機部品、海洋研究開発機構と共同開発した微小粉体回収装置など、最先端分野に使われている。また、耐熱、強度に優れ地球に優しいエコ製品であるため、濾過、遮断、吸音など今後の応用展開が期待されている。
平成26年にISO09001を取得、27年にISO14001の取得を予定し、品質管理、環境管理に配慮した企業を目指している。国内では、高付加価値、高機能ニーズが高く、さびない特徴が生かせる医療分野を強化。さらに平成31年には、世界最大規模の産業技術見本市といわれるドイツのハノーバーメッセに参加し、海外進出への足掛かりにする予定。研究開発型企業としてクリエイティブな精神を保ちながら、果敢に挑戦を続ける。
小段金属株式会社
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代表取締役社長小段 昇
- 住所/〒547-0002 大阪市鶴見区横堤5-6-34
- TEL/06-6791-9023
- FAX/06-6794-5524
- 創業/昭和35年5月
- 設立/昭和55年11月
- 資本金/1,000万円
- 従業員/20人
- HPアドレス/http://www.kodan.co.jp/