近畿工業株式会社 代表取締役 田中 聡一 氏

30秒会社案内

東大阪市で金属の部品を加工している会社です。その部品は油圧シリンダといって、皆さんが歯医者さんなどで使う上下したりリクライニングしたりするイスなど、いろいろな産業に使われている部品です。

座談会の感想・今後の野望など

ものづくりはmade in Japanである必要はなくなる可能性があると僕は思います。日本のものづくりの価値を高めようと思ったら、遠隔操作とかっていうものをもっとブラッシュアップしていかなくてはいけない、と何年か前から意識はしていました。made in Japan じゃなく、made by Japan。” by” Japanは、「日本式」という考え方(しくみやソフト、使い方など)で、遠隔でもいける。だからスマートグラスは一つのツールだと思っています。
ただ日本国内でものをつくる価値がまったくないとは言いません。
知り合いの中国人が、中国で歯ブラシ屋をやっているのですが。中国人が経営する中国のハブラシ屋でも年々人件費の高騰と、値段を叩かれるので成り立たない。
そこで彼は生野区に歯ブラシ工場を作ったんです。中国の機械を日本に持ってきて、従業員を日本に連れてきて、中国に輸出すると、10本まとめて100円だった歯ブラシが1本100円で売れる。made by Japanって書けるから。
実際made in Japanへの憧れというのはまだまだあるので、そういう需要はあると思うけれど、残念ながら僕らみたいな最終製品じゃなくて部品を作っている会社にとってmade in Japanの価値っていうのはどこまであるのかなと。
そういう意味ではmade” by”に変わっていくかな、とは個人的に思っています。