ものづくり企業発見!企業インタビュー

中小企業総合展2013 in Kansai 出展企業の紹介

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セミナーを通じて真の『強み』に気づいた

近畿工業株式会社 代表取締役 田中 聡一 氏

近畿工業株式会社
代表取締役 田中 聡一 氏

会社名近畿工業株式会社
住所〒578-0953
大阪府東大阪市本庄2丁目1番25号
電話番号072-962-0361
代表者名代表取締役 田中 聡一
設立1951年(昭和26年)
事業内容油圧シリンダー部品(シリンダー・シリンダーチューブ・シリンダーロッド)
産業機器部品(プーリー・ギヤ・ラックカッター)

キャッチコピー制作を通じて強みを発見

中小企業総合展の展示写真

「油圧シリンダー部品を中心に、金属部品加工全般にチャレンジしてきましたから、業界的なジャンルはありません。これも60年の積み重ねの結果なんでしょうね」と笑顔で語るのは、近畿工業株式会社代表取締役・田中聡一氏だ。

過去に社員教育などの目的で展示会に出展した経験はあったが、新規顧客獲得を目的とした出展は未経験。だが、今回のセミナーに参加したきっかけは別の部分にあったという。

「我々も自社の強みを明確にできておらず、そこを明確にしたくて。自分の会社をどう表現するかに取り組むセミナーだと感じて参加を決めました」

実際に、キャッチコピーを作る回ではかなり苦労したそうだ。

「先生から『他社の名前を入れても大丈夫なものは強みじゃない』と言われてかなり悩みましたが、だからこそ特徴と思っていた『工程提案』が『強み』として浮上してきました。思い起こせば、当社が60年以上続いているのは、会社の礎でもある『気配り、心配り、おせっかい』のおかげ。ならば、気配り、心配りなどが必要な『工程提案』こそ、当社の強みと言えると感じたんです」

近畿工業では最適な工程提案はもちろん、見積にその工程を必ず提示する。そこに価値を感じてくれたお客様が、近畿工業のファンになってくれることに気がついたのだ。

写真撮影技術が向上し、ビジュアル面も強化

近畿工業のもう一つの特徴は企業間ネットワークだ。最適かつ丁寧な工程提案ができるのは、この強固で多彩な企業ネットワークに由来する部分が大きい。
「60年掛けて築いてきたネットワークこそ、当社の最大の財産。ここに光を当てられるのも、工程提案を強みとした理由のひとつですね」

もちろん、セミナーで得たのはキャッチコピーだけではない。今回のセミナーで自身も驚くほど成長できたと感じたのが写真撮影だ。

「セミナーで聞いたことを参考にしながら、自分で自社製品を撮影してみると、私自身が『ちょっとやるな!』と思うぐらいの仕上がりで。 見せたい部分に躊躇なくクローズアップできるようになりました。セミナーの先生に『いいねぇ』と言われた時は、本当に嬉しかったですね(笑)」

他にも、展示台上に立体感のある展示をするためにアクリル台を設置し、同時に1枚の布を全体に掛けて上質感を演出するなど、セミナーで学んだ展示テクニックはかなり実践的だった、と田中氏。さらには、セミナーや展示会の共同参加企業とのネットワークも広がった。

「ビジネスも始まっています。やはり数ヶ月一緒に勉強して、展示会でもずっと一緒にいると、やはり何かが仲間意識のようなものが芽生えるし、安心感が生まれましたね」

もっと人を惹きつけるブースに進化させたい!

今回のセミナー参加でたくさんのものを得たという田中氏。
「ここ数年、『何が強みなのか?』『何が特徴なのか?』という問いに、私自身がずっと悩んできた。そうした霧が晴れたような気がします。もちろん、これからのブラッシュアップが大切だということも。もっと人を惹きつけるビジュアルなど、新たな課題も見つかっています」
もちろん未来への考えも広がっている。

「なにか最終製品を作らないといけないな、というのは痛感しました。既存の技術を組み合わせて、新しい技術や製品を作りたいですね。個人ユーザーや小さな市場に対応する力は中小企業が長けているから、小さなニーズをたくさん形にしていきたい。そのための仲間を今回のセミナーやMOBIO-Cafeで作りたいし、実際に集まりつつあります」

これからはブランディングについて取り組む必要性を感じている。

「近畿工業のブランディングについて真剣に考える時期に来ていると感じました。このセミナーがブランディングに真剣に取り組むきっかけになるのかな、と思っています。MOBIOで今回のセミナーの中級編、上級編をやっていただけるなら、ぜひとも参加させてもらいたいですね」

 取材日:2013年7月8日(月)ライター:中直照((株)ショートカプチーノ)