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ものづくりの想いを伝えたい。27年度大阪製ブランド認証製品をご紹介しています。

想像力が広がるレンズをプラス マクロの世界を手に入れよう

スマートフォンのカメラ機能はバージョンアップごとに、その性能を上げ、SNSが一般的になったことで普段の生活の中では、“とりあえずスマホで撮影”というシーンが多くなっている。とはいえ写真を撮れば撮るほどに、力不足を感じてしまう場面も。それが顕著なのがマクロ撮影。レンズは、広角や望遠など、その種類によって特性や描写が大きく変わるが、「マクロレンズ」は、小物や植物、昆虫などの撮影で高いパフォーマンスを発揮するもの。スマホのデジタルズーム撮影は、画像の一部を切り出して拡大表示させているだけなので、どうしても画質が劣化してしまうのだ。
ジュラロン工業が大阪大学フォトニクスセンターと共同企画した、モバイルマクロレンズ「HULSCOPE」はこの問題をクリアし、マクロの世界を堪能できる。「従来はCDやDVDなどの情報を読み取るピックアップ用対物レンズの設計・製作をする会社です。この高性能な非球面レンズをもっと身近な生活に活用できないか、と開発がスタートしました」(営業チーム青木真司さん)。
現在、スマートフォン用マクロレンズもいくつかあるが、その多くは「歪み」から逃れられない。格子柄のものを撮影するとよくわかるが、画像の中央以外では直線がゆがんでしまう「歪曲収差」がおきてしまうのだ。
「HULSCOPE」は、自社の高性能な非球面レンズを使って、この歪曲収差を防ぐ。「精密レンズメーカーとして、精度には徹底的にこだわりました」(開発チーム鈴木達也さん)。
さらに、iPhone専用のアプリ「ハルスコープ」のデジタルズームを使用すれば、最大40倍の接写画像が撮影可能になる。たとえば肉眼では分からないが、日本のお札には偽造防止のために、微細な文字で「ニ・ホ・ン」と印刷されている。このレンズをつけると、はっきりと判読できるほど拡大、撮影できる。アプリは一般的な撮影モード変更に加えて、グリッド追加・テキスト編集・SNSダイレクト投稿機能を搭載。レンズの用途を広げるのが、画面上に現れた定規で対象物を測定ができる点。これはビジネスや研究にも活用できそうだ。接着面には特殊ゲルシートを採用し、何度でも装着可能。スマートフォンのレンズに合わせて、貼るだけのお手軽さ。ルックスはポップ、されど実力は本格派なのだ。
散歩途中に立ち寄った公園、家の庭、デスクまわりさえも、マクロレンズを使えば、まったく違った世界に早変わり。肉眼で見られない、昆虫の愛らしい表情、早朝の朝露や雨上がりの滴がついた草花。「HULSCOPE」が、あなたのなにげない日常を、発見の連続にきっと変えてくれる。

HULSCOPE / ハルスコープ
ジュラロン工業株式会社
http://juraron.co.jp/

コンパクトな切手サイズ。カラーバリエーションは5色(赤・オレンジ・緑・水色・黒)。キャップの役割を果たすキャリングケースには、ストラップホールドが付いており、ポータブルにマクロの世界を体験することができる。