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ものづくり企業の次の一手は? 毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
現状打破のヒントやモチベーションアップにつながります。

塗装から古民家再生までチェンジ&チャレンジの精神で突き進んでいく。

素材を限定している塗装会社が多いなかで、オークマ工塗は樹脂から金属まであらゆる塗装ができることを謳う異色の企業だ。
18歳から職人として現場に入り、その後2000年に部品塗装メーカーとして起業した代表取締役の大熊重之氏は、一味も二味も違った経営方針を持つ人物。最近では海外調達部品の問題解決や塗装コンサルティングに力を入れ、塗装プロデューサーの肩書きを持つ。もちろん自社の技術向上にも熱心で、今まで困難だったポリエチレンやシリコンゴムへの塗装技術「ワレンコート」の確立と事業化で、3回目の経営革新計画の承認を得ている。
今後は量産体制を構築するとともに、自動車や医療業界への進出を図るという。大熊氏はこれまでも社内改革や付加価値の創造、自社製品の開発とトライ&エラーを繰り返してきた。そこで得た教訓は「二兎を追わないものは一兎も得ない」という独自の理論。チャレンジなくして何もはじまらないと、2010年には新規事業開拓に注力。
古民家再生の入り口になる「ローコスト・リペア・スクール」でリフォーム業へ進出する。その後も全国古家再生推進協議会を立ち上げ、全国の築古の空き家を賃貸住宅として再生する事業に取り組む。
「新規事業をはじめると人脈が広がり、視点も変わります」。挑戦し続ける自分には、固定された「何屋」という感覚はないとも。今後はものづくりの学校を開設予定で、一般の人を対象に塗装が安全で楽しいものであることを伝えたいという。

株式会社オークマ工塗
http://www.okumakot.com/
東大阪市布市町3-2-57 TEL 072-988-1363

ワレンコートという名の通り、塗装した軟質素材は曲げても割れない。通常の塗装であれば曲げるとヒビが入るが、ワレンコートで塗装すると180度曲げても割れることはない

「空き家から収益物件への再生」に特化し、原状回復+αの費用でリノベーションできる仕組み「ルームリファイン」というサービスを考案。事業は軌道に乗り、2014年に株式会社カラ―ズバリューを設立