日本の飲食業界は、客の嗜好や時代の変化とともに多様化し続けており、最近ではコンビニの揚げ物メニューも多彩だ。しかし多くの店で揚げ物用の油は、毎日長時間加熱の上、何度も調理を繰返し、廃棄基準をオーバーして使われている場合があるという。これが大きな問題を引き起こしていると指摘するのは、フォーオールの代表取締役 波田成由氏。「劣化した油には身体に有害な物質が生成されており、悪い油を使うことは料理の品質を下げ、お客様が食中毒を起こすだけでなく、気化した有害物が従業員の体調不良を引き起こす可能性もあり、最終的に利益損失へつながります」。
大手メーカーのOEMで家庭用濾過グッズのヒット商品を生み出した波田氏が次に考えたのは業務用で、これを商品化すべく独立、8年前に同社を立ち上げた。「エコレ®」は、鉱物をブレンドした吸着剤を入れフィルターで濾過することで、調理後の油に発生する身体に有害な物質を吸着・除去し、劣化した油を回復させるシステム。個人経営の店舗でも導入しやすい価格を設定し、導入時の現場調査、取り付け、メンテナンスを大手厨房機器メーカーのタニコー株式会社が担う。現在約200社の代理店と契約し、大手飲食チェーン店にも導入されている。
「新製品エコレ®Ⅱは食用油の経費節減・品質改善と併せて、廃油をなくすことで環境負荷の軽減を実現します。油をリユースすることで、お店やお客様、みんなに喜んでもらいたい」。これからも現場のニーズに寄り添う形で、バージョンアップしたモデルも考案中だという。

株式会社フォーオール
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