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ものづくり企業の次の一手は? 毎号6つの旬な記事で熱い「変革と挑戦」を紹介するモビロク。
現状打破のヒントやモチベーションアップにつながります。

可能性に満ちた高機能フィルムで社会に貢献する。

高機能フィルムとは電機・自動車・建材・医薬品・食品包装など多くの分野で活躍するフィルム。未来を変える素材として注目を集めている。1950年創業の五洋紙工は、流通システムに欠かせない防水防湿加工紙の製造からスタートし、90年代半ばにはそのプロセスから、多様な高性能樹脂を積層・複合化する独自の技術を獲得。機能性押出ラミネート製品や機能性フィルム製品の研究開発をおこなっている。なかでも光を集めてモニターを見やすくするマニピュレーション・フィルムのように、表面に形をつけて光をコントロールするフィルムには定評がある。
同社が次なる可能性を模索するなか、見出したのは医療の世界。JST事業に採択された『薬剤耐性を誘導しない衛生材料用ポリマー抗菌剤の開発』を、奈良先端科学技術大学院大学と共同研究中だ。これはMOBIOでおこなわれた同大学主催のセミナーがきっかけ。現在、従来の抗生物質が効かない耐性菌が問題になっているが、これに対して生き物が持つ優れた構造や機能をヒントにして、省エネで高性能な新しいテクノロジーを開発する「バイオミメティクス」による機能性材料をつくりだそうというもの。具体的には大学側が開発した、天然に存在する抗菌性ペプチドの構造を真似た抗菌剤によるフィルムを製作する。今後、研究・基礎・応用の段階に進む。始動したばかりのプロジェクトだが、高機能フィルムで社会貢献を掲げる、同社の挑戦に期待したい。

五洋紙工株式会社
http://www.goyoshiko.co.jp/
大阪市住之江区安立4-13-18 TEL 06-6671-0173

クリーン環境のフィルム製造装置とオンリーワン技術で創り出される、押出ラミネート技術を発展させたオリジナルの機能性フィルム

プリズムパターンを形成したフィルム。プリズムのレンズ効果で集光性能や入射光の向きを変える特性を持ち、液晶テレビやパソコンのモニター、カーナビなどに採用されている